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ADHDの人が仕事でミスやクビになった時にはどう考えれば良いのか?【思考方法】

 

ADHDの人は、子供の頃から「ミスが多い」「わがままな子」「空気がよめない」など、周囲から様々な注意や叱責を受けて生活しています。そのため、自尊感情が低くて社会に溶け込めない人が多いようです。

 

最近、テレビのニュースなどで話題になっている「引きこもり」や「ニート」の中には、少なからず「大人のADHD」が含まれていることは想像に難くありません。子供の頃は先生や両親など、周囲の大人からのサポートがありましたが、大人になると大半は自己責任です。

 

また、近年では障害に関しての理解は進んでおり、様々な支援を受けられるようになってきましたが、その大半は、脳性麻痺などの身体障害に関してであり、発達障害に関してはまだまだ理解が低いのが現状です。

 

現実には、ADHDの人は、知的に問題のない場合や、あっても軽微な場合が多いので、「やる気がないだけ」「たるんでいるからだ」といった精神論の問題と捉えられがちです。そのような社会の中で上手く生活していくには、自分自身の特性をしっかりと理解することと、自分自身の「心のセルフケア」が上手にできることが大切です。

 

そこで今回は、「ADHDの人が心を痛めない物事の捉え方について」と題してお話ししたいと思います。

 

 

ADHDの症状の人にありがちなマイナス思考

どんなことをマイナスに考えてしまうのか。

1.物事を決めつけてしまう。
何の根拠もないのに物事を決めつけてしまう癖があります。

例:学校で友達が挨拶してくれなかったことを、本当は気づかなかっただけなのに「自分は嫌われているんだ」とマイナス的な発想で決めつけてしまう。

2.多面的な物の見方が苦手
ある物事に対しての複数の評価から、良い評価は無視して、悪い評価ばかり気にしてしまう。

例:職場でプレゼンしたときに、大多数の人は高評価だったのに、ごく一部の低評価に対して悩んで落ち込む。

3.全か無か(白か黒か)的な思考
ある物事の良し悪しを、「良いか」「悪いか」のどちらかでしか考えることができない。

例:就職や受験の失敗を人生の終わりと考えてしまう。

4:個人化的な思考
ある良くない出来事に対して、自分は無関係なのに、自分に責任があると思い込んでしまう。

例:会社の後輩のミスを、全て自分の指導が悪かったからだと、思い込んでしまう。

5:あるべき思考
物事は「こうあるべきだ!」と決めつけて、他の考えを受け入れる柔軟性がない。

例:「先生は完璧でなければならない」先生でもミスすることはあるのに、受け入れることができない。

 

 

どうしてそのようなマイナス的な思考になってしまうのか?

原因は大きく分けて二つあります。

 

ひとつは、ADHDの人は挫折や失敗体験の連続から、極端に自己評価や自尊感情が低くなっているのが原因と考えられます。本当は高い能力を持っているにも関わらず、不注意からの仕事のケアレスミスで失敗したり、空気を読まない行動で周囲から迷惑がられたりと、ADHDの人は日々苦労の連続です。

 

何かを成し遂げた達成感や、人に褒められたり、必要とされる経験が希薄だと、物事を悲観的・否定的に捉えるなどのマイナス思考になるのは無理もありません。そしてもうひとつは、脳の機能障害です。ADHDの人は「ワーキングメモリ」の容量が一般の人より少ないと言われています。「ワーキングメモリ」とは、人が何かの作業をするときに、一時的に作業に必要な記憶を止めておくための記憶領域です。

 

具体的には、「先生や上司から3つの仕事の指示があった際に、1つを忘れてしまう」といったミスが起こり得ます。このようなミスが日々起こるため、自分自身が信用できなくなり、マイナス思考に陥ることが考えられます。もちろん、こういったことが続くと会社や仕事だとクビにされてしまうこともあるでしょう。

 

 

ADHDの人の「仕事」でミスした時、こう考えると良い

ADHDの人は普段から仕事などでミスやトラブルが多いため、何か問題が起こると「もしかして自分かもしれない!」と思ってしまいます。

 

そう思うこと自体は悪いことではありません。「他人のふり見て我がふり直せ」ということわざにもあるように、ミスを事前に防ぐために大切なことです。

 

問題なのは、自分に非がないのに自分に責任があると感じてしまったり、必要以上にミスを恐れて消極的になったり、ひとつのミスを引きずって悲観的になってしまうことです。大切なのは「なぜ自分はそのように考えてしまうのか?」ということを客観的に分析することです。

 

そうすることで、自分が陥りやすいマイナス思考の傾向がわかり、現実的な思考へとつながります。

 

 

ADHDの人の「人付き合い」に対する考え方はこう考えると良い

ADHDの人は子供の頃から、注意や叱責を受け続けてきたため、極端に自己評価や自尊感情が低い傾向にあります。そのため人間関係に対して臆病になっており「人付き合い」が苦手です。

 

例えば、友達が挨拶をしても返事がないと、自分は嫌われているから無視されたんだと思ったり、電車で前の席に座っているひとが、隣の人とひそひそ話を始めると、自分の悪口を言っているんだと思うなど、極端なマイナス思考が目立ちます。

 

しかし、大半は自分の思い過ごしです。自分の身に起きた事柄に対して、全て悪い方向に意味付けする習慣がついてしまっているのです。まずは、そのことに気付くことが大切です。そして、もっと別の角度から物事を捉える習慣をつけましょう。

 

具体的には、友達が挨拶を返してくれなかったのは、「友達が考え事をしていたからかもしれない」とか「周りがうるさくて聞こえなかったからかもしれない」といった具合です。少しだけものの見方を変えるだけで、気持ちが大分楽になります。

 

 

最後に

これまでADHDの人が陥りやすいマイナス思考についてお話ししてきましたが、そもそもマイナス思考が悪いわけではありません。問題なのはひとつの考えに凝り固まってしまうことです。「自分はダメなやつだ」「自分は他人から嫌われているから」「人生終わりだ」などマイナス的な考えの一辺倒ではなく、多様な物の見方・考え方をする習慣を身につけることが自分の心を痛めつけず、次の行動に移れるベストな方法となってきます。

 

ADHDの人は確かに仕事などでもミスが多いかもしれません。また、周りの空気が読めないかもしれません。でも社会には、ミスが多くても謝り方が上手で人柄が良いので、みんなの人気者なんて人も多数います。空気が読めないので「天然ちゃん」と言われて可愛がられている人もいるわけです。

 

大切なのは、あなた自身がものの見方を変えてみることです。「物は使いよう」という言葉の通り、見方が変われば世界や事象は変わります。

その一例として、「石灰岩」というのがありますが、あれは見た目はただの石です。

 

ですが、とある人がこれって字を書く道具として使えるんじゃない?と考えだし、今や学校で使われるチョークに。他にも字が書けるんだから、粉にして撒くこともできるなーと考えだし、校庭や公園での線引き(ライン引き)として使う場面も出てきました。「ただの石」がこうも使い道があるなんて、何も考えずそのままを受け取っていたらこういった使い方は考案されなかったでしょう。

 

つまり物は考えようなのです。是非、実践してください。

 

※チョークなどに石灰岩は最近だと子供が吸って危険ということで、石灰岩の代わりに貝などを砕いて作ったチョークの場合も多いです。

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